EVIDENCE · 出典付き裏付け

数字の裏付け — 一次データと出典

本計画の主要数字を、実在する公開統計・市場データ・業界ベンチマークで裏付ける。各項目に出典を明記し、計画値が実データに対し『保守的 / 妥当 / 強気』のどこに立つかを示す。出典は確認できたもののみを記載する。

基準時点 2026-06一次一次情報 51/59 件(官公庁統計・公式・原データ)

客単・コース価格

保守的
計画値: 荷重平均客単 ¥51,680/カバー(コース ¥29,000–57,000・構成比58/30/12)
ほぼ同一業態の銀座きた福の通年コースは公式サイト掲載で活たらば蟹¥43,000〜・特大毛蟹¥40,000〜(いずれも税・サービス料別)。日本語公式メニューページで一次確認。deckのコース帯(THE KING ¥29,000/¥42,000/EMPEROR ¥57,000)の直接ベンチマーク。
活たらば ¥43,000〜・特大毛蟹 ¥40,000〜/人(税サ別)
同・きた福公式の上位/季節コースは活松葉蟹¥50,000〜・スペシャル活松葉蟹¥70,000〜、各増し(うに/あわび/松阪牛/鰻)が+¥10,000、さらに越前蟹『極』コース¥300,000〜まで存在。最上位EMPEROR ¥57,000は同店標準上位帯の中に位置し、同一業態の食材のみ上限は¥300,000に達する。『食材のみ上限』はきた福自身の価格表(一次)。
活松葉¥50,000〜/特上¥70,000〜/越前『極』¥300,000〜(税サ別)
東京の最上位ファインダイニングの天井参照。日本料理 龍吟の標準おまかせコースは公式サイト掲載で¥77,000(税込)、これにサービス料(テーブル10%・半個室/個室15%)が加算。予約媒体での実勢は¥90,000〜170,000に達するが、龍吟自身の公式価格(一次)は¥77,000。荷重平均客単¥51,680は龍吟の公式コース実額の約67%。
おまかせコース ¥77,000(税込)+サービス料10〜15%
外食全体のマクロ客単価は上昇基調で高単価設定を後押し。日本フードサービス協会(JF)の令和6年(2024)年間結果報告では全体の客単価が前年比103.9%、ディナーレストラン業態は売上高106.6%・客単価103.5%。訪日外客増がディナーレストランの売上プラス要因と明記。業界団体の原データで裏付け。
全体客単価 前年比103.9%/ディナーレストラン 売上106.6%・客単価103.5%(2024年)
Nobu Tokyoのおまかせは公式メニューで¥14,000/¥18,000/¥28,000(7コース、飲料別)。エントリーTHE KING ¥29,000はNobuの最上位おまかせ¥28,000とほぼ同等の価格点で、活カニ専門の希少性プレミアムが上乗せされる構成。公式メニューを出典とした一次fact。
おまかせ ¥14,000〜¥28,000/人(飲料別)
一次Nobu Tokyo 公式メニュー · 2024· 確度 中
高級ステーキ業態のカテゴリ内比較。Wolfgang's Steakhouse Tokyoはステーキ2名分¥30,800(=食材¥15,400/人)に前菜・サイド・飲料+10%サービス料が加算。高級ステーキでも全部入り客単は概ね¥20,000台で、活カニ専門のコース帯はこのカテゴリの上位に位置する。公式メニューを出典とした一次fact。
ステーキ ¥15,400/人(食材のみ、サービス料10%・飲料別)
東京トップ鮨の現行客単の参照。鮨さいとう(六本木一丁目)のディナー予算はTabelog掲載で¥50,000〜59,999/人。deckの荷重平均¥51,680はトップ鮨の現行客単とほぼ同水準=業界的に到達可能な価格点。Tabelog予算表示を参照したが、Tabelogは第三者掲載のため一次ではなく二次に留まる。
ディナー予算 ¥50,000〜59,999/人

所見 業態がほぼ同一の銀座きた福は、公式サイト掲載の標準コースが食材のみ¥40,000〜¥43,000/人、活ダブル蟹¥58,300、松葉¥50,000〜¥70,000(いずれも税・10%サービス料・ドリンク別)。コース帯¥29,000/¥42,000/¥57,000はこの実勢レンジ内で、最上位EMPEROR ¥57,000はきた福の上限ではない。荷重平均客単¥51,680(コース+ドリンク+重量課金タラバ+生バー+室料の全部入り)は、きた福の『食材のみ』レンジ上端(Chowhound報道で最大≈¥49,000)とほぼ同値。トップ鮨(さいとう¥49,000/すぎた¥50,000・2024)とも同水準。エントリー¥29,000はNobu最上位おまかせ¥28,000近辺。天井側は龍吟¥90,000〜¥170,000。headline avgCheck ¥48,000はボトムアップ¥51,680を約7%下方に丸めた値。

カニ原価・供給

妥当(実勢どおり)
計画値: 活タラバ ¥12,000/kg・食材原価率 ~40-47%・ロシア依存 ~90%
豊洲市場のかに類(たらばがに・けがに等)の月別取扱数量・取扱金額が東京都中央卸売市場の公式市場統計(月報・年報)に掲載され、平均卸売価格=金額÷数量で品目別に算出可能。卸値根拠は原統計である都の市場統計に準拠。令和7年2月以降は集計しやすい『明細データ』(xlsx)も提供
豊洲 かに類 品目別 月次 取扱数量・取扱金額(xlsx、平均卸売価格算出可)
一次東京都中央卸売市場 市場統計情報(月報・年報) · 2026(令和8年4月分まで)· 確度 高
かにの月別卸売価格は年末年始(11〜1月)需要期に高騰し春に下落する季節性が、東京都中央卸売市場の統計情報システム(品目別・月別の取扱数量/金額照会)で原データとして確認できる。季節性根拠は都の市場統計の月別系列に準拠
かに 月別卸売価格 系列(冬ピーク=最安月の数倍を都統計で確認可)
日本のかに(たらばがに・ずわいがに・けがに等)の相手国別輸入数量・金額は財務省貿易統計が一次。概況品コード00701133『かに』で2024年確定値・ロシア等232か国別・数量/金額が照会可能。原統計の財務省貿易統計により、ロシア依存約9割という見出しも原データで裏取り可能
概況品00701133 かに 国別輸入 数量・金額(2024確定、ロシア依存約9割を一次確認可)
農林水産省『農林水産物品目別実績(輸入)』は財務省貿易統計を基に、たらばがに/けがに等の品目別×相手国別の輸入数量・金額をExcelで提供(政府標準利用規約のオープンデータ)。機械可読な一次データとしてカニ仕入・供給の裏付けに直接利用可能
水産物_かに(たらばがに・ずわいがに・がざみ・けがに)品目別×国別 輸入 数量・金額(xls)
カニは特定の輸入先国への依存が顕著で上位3か国で6〜9割、ロシアは水産物輸入額第3位かつカニ・サケマス類等の上位国、ロシア産カニの関税は4%→6%に引上げ。『ロシア依存約90%』『上位3か国6〜9割』は一次(水産白書)で裏付け済。原典は令和4年度水産白書 特集(食料安全保障)で図表番号(特-1-4/特-1-6/特-1-7)付き
カニは上位3か国で6〜9割/ロシアは輸入額第3位・カニ上位国/関税4→6%
『2024にロシアから17,800t(king crab)流入』という数字は実態が冷凍ズワイガニ(snow crab)約1.8万t・約¥616億であり、タラバ(king crab)ではない。財務省貿易統計ベースでは冷凍タラバ系の輸入は桁が小さく(1〜10月で約3,698t・うちロシア約3,675t)、king crab単体は約1,419t・平均¥7,785/kg規模。カニ供給は供給制約より単一国依存リスクが本質であり、品目別の数値は原統計準拠で確認
冷凍タラバ(king crab)輸入は約1,419t・平均¥7,785/kg規模(『17,800t』はズワイガニの数字で誤帰属)
米国はOFAC大統領令14114(2023-12)でロシア産カニを第三国での加工品を含め全面禁輸、英国はロシア産カニに35%関税、主要産地アラスカ・ブリストル湾はズワイガニ漁の減産・閉鎖。一方日本はロシア産活カニを合法的に輸入でき、実卸は$15-21/lb、活・特大の店着はlive-specialty価格で$55-125/lb。東京は欧米が遮断された合法な活カニ供給にアクセスできる立地。
米OFAC EO14114 ロシア産カニ全面禁輸(第三国加工含む)/英35%関税/ブリストル湾減産 vs 日本=ロシア産活カニ合法輸入(実卸$15-21/lb・活特大店着$55-125/lb)
一次U.S. OFAC Executive Order 14114 · 2023· 確度 高

所見 5数値の実勢は次のとおり。(1)ロシア依存~90%: 実データ約91%(冷凍は実質99%)、水産白書も上位3か国6-9割。(2)冬ピーク季節性: 最安月比1.4-2倍(最大~4倍)。(3)活タラバ¥12,000/kg(豊洲活¥15,000×0.8): 松菱が生・活き¥15,000-20,000/kgと明示しアンカーは実在。豊洲のB2B業務用活タラバ実勢は¥4,000-6,600/kg、中型B2Cで¥6,000-9,000/kgで、コモディティ卸下限はこれを下回る。¥12,000/kgは『最上級・大型・身入り良・ピーク期の活個体』を仕入れる前提の単価で、サイズ/グレードを下げれば原価は圧縮余地がある。(4)原価率40-47%: 単一の市場統計で直接裏付く数字ではなく内部運営前提。最上級活タラバを主軸に置く場合、客単価次第で40-47%のレンジに収まる。(5)年15トン: 2024にロシアから約17,800t規模(冷凍ズワイ中心・king crab単体は約1,419t、冷凍タラバ系で約3,698t)が日本流入しており、15t調達は市場規模に対し小さい。供給制約より単一国依存(制裁/IUU/為替)が本質的リスク。

稼働・回転・需要

妥当(実勢どおり)
計画値: 床稼働 70%(予約制 ¥29,000+)・回転 1.25・訪日富裕層 ~59万人
観光庁『宿泊旅行統計調査』2025年(令和7年)年間値(速報・2026-02-27公表)の客室稼働率は、ビジネスホテル75.3%・シティホテル74.2%・リゾートホテル56.9%・旅館38.4%、全体61.8%。宿泊施設(客室)と飲食店(床)は別指標だが、東京近接の高級需要環境の年間稼働の天井参照として、最も稼働の高いビジネスホテルでも75.3%、富裕層が利用するシティホテルで74.2%にとどまる。床稼働70%は、最上位のホテル(ビジネス75.3%・シティ74.2%)に近く、リゾート・旅館・全体61.8%を上回る水準。稼働率そのものを観光庁の一次出典で裏付け。
客室稼働率(2025年年間): ビジネスホテル75.3%・シティホテル74.2%・リゾートホテル56.9%・旅館38.4%・全体61.8%
日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2023年度版は収益性・効率性・安全性の財務比率調査であり、西洋料理店(n=80)・日本料理店・料亭・すし店等の業種別内訳を持つが、『客席回転率(1日あたり回転数)』『営業日数』という運営指標は集計されていない(『1客席当たり売上高』の行は存在するが全業種で『-』=空欄)。稼働70%・回転1.25を直接裏付け/反証する官公庁の運営統計は公庫には存在しない。近接の生産性アンカーは西洋料理店の『店舗面積3.3㎡当たり売上高 ¥1,868千/坪/年(黒字優良企業 ¥2,155千)』『1企業当たり店舗面積118.0㎡』。
公庫調査に客席回転率・営業日数の集計なし(財務比率調査)。近接アンカー=西洋料理店 店舗面積3.3㎡当たり売上高 ¥1,868千/坪/年(黒字優良¥2,155千)、1企業当たり店舗面積118.0㎡
経済産業省『No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート』(平成29年度委託調査、2018-11-01公表・官公庁原典)。無断キャンセル(ノーショー)は飲食店予約全体の約1%だが年間被害額は推計約2,000億円、前日・前々日キャンセルを含めると発生率6%超・被害額約1.6兆円。1件のノーショーが閉店に至る深刻な打撃となりうると明記。deckが予約制×CCホールド/デポジット必須を前提に置く運用の正当性を政府一次データが支持する一方、これは『予約制が高稼働を生む』証明ではなく『高稼働を維持するには予約防衛が不可欠』という運用条件の裏付けである点に注意(稼働70%の直接根拠ではない)。
ノーショー=予約全体の約1%・年間被害推計約2,000億円、前日/前々日含むと発生率6%超・被害約1.6兆円(2018-11 METI)
訪日高付加価値旅行(1人あたり着地消費額100万円以上)の旅行者数は2023年で59.0万人(2019年比+83.2%)、消費額1.0兆円(全体の19.1%、2019年14.0%から+5.1pt)。JNTOが2025-06-11に公表した確報で、2024年の高付加価値旅行者数は未公表(本値が最新)。『~59万人』はこの官公庁確報値と一致する需要前提。全国・全カテゴリ母数であり、活カニ単一コンセプト1店の実需はその一部。
59.0万人(2023年・2019年比+83.2%)/消費額1.0兆円(全体の19.1%)。2024年値は未公表で本値が最新
東京は『ミシュランガイド東京2025』で星付き掲載店数が18年連続で世界1位、掲載総数は過去最多の507軒(うち星付き約170軒=三つ星12・二つ星26・一つ星132、内訳はセレクション発表のインフォグラフィックより〔本文テキストには未掲載〕)。トップ店が数ヶ月〜数年先まで予約困難という飽和した高級ディナー実需の存在を、官民の一次/公式発表で裏付ける。deckの稼働70%・回転1.25という『高単価フロアへの強い実需』前提の需要側アンカー(ただし個別店の70%/1.25という具体値そのものを保証するものではない)。
東京=星付き世界1位18年連続/掲載総数507軒(過去最多)/星付き約170軒(三つ星12・二つ星26・一つ星132、内訳はセレクション発表インフォグラフィックより)
日本フードサービス協会(JF)令和7年(2025年)年間結果(全店・税抜前年比)で、高級帯に最も近い『ディナーレストラン』業態は売上+6.6%・客数+6.0%・客単価+0.6%。外食全体は売上+7.3%・客数+2.9%・客単価+4.3%で、全体の客数が頭打ち感(+2.9%)の中、ディナーレストランの客数+6.0%は突出。高単価フロアへの実需(=稼働を支える需要)が二極化の中で上位帯に集まっていることを業界団体の一次集計が支持。
ディナーレストラン業態 売上+6.6%/客数+6.0%/客単価+0.6%(2025年・税抜・前年比)。外食全体は売上+7.3%・客数+2.9%
国内富裕層のストック規模。野村総合研究所(NRI)の2025-02-13公表値で純金融資産1億円超は全国165.3万世帯。大和総研による東京シェア約32%を当てると、東京の純金融資産1億円超は約53万世帯、うち5億円超は約3.5万世帯。訪日フロー(高付加価値59万人)とは別に、国内に常在する高単価需要のストックが存在する。
東京 純金融資産1億円超 約53万世帯(NRI全国165.3万×大和総研 東京シェア約32%)・5億円超 約3.5万世帯
一次野村総合研究所(NRI) · 2025· 確度 高
市場全体の規模。観光庁の2025暦年確報で2025年の訪日外客数は4,268万人、訪日消費は9.46兆円。高付加価値旅行者59万人は、この訪日総市場の上位層に位置する。需要は訪日フロー59万人(JNTO)・国内ストック53万世帯(NRI)・訪日総市場(観光庁)の三層で捉えられる。
2025年 訪日4,268万人・消費9.46兆円(高付加価値59万人はこの上位層)
一次観光庁 · 2025· 確度 高

所見 床稼働70%は飲食店の健全稼働帯(65-70%)の上端、全席ブレンドは66%でその帯の中。回転1.25は高級フルコース標準1.0を上回る(2部制設計前提)。需要側の一次データは、訪日富裕層59万人(JNTO確報)・東京ミシュラン507軒世界1位・JFディナーレストラン客数+6.0%。予約全件カード保証+前払いでノーショー(経産省 年¥2,000億)・訪日キャンセル25-30%(TableCheck)を抑える運用。損益分岐稼働は47%。

損益分岐(下方保護)

保守的
計画値: 損益分岐稼働 約47%(=固定費÷貢献利益)
損益分岐稼働=固定費(人件費+賃料+減価償却+その他)÷貢献利益率。第3期で約47%。財務モデルから導出。
損益分岐稼働 約47%
財務モデル · 2026· 確度 高
飲食店の客席稼働率の業界目安は65-70%(70%超が『好ましい』)。損益分岐47%はこれを18-23pt下回る。
業界席稼働目安 65-70%(損益分岐47%は18-23pt下)
ホテル客室稼働(2025年)はシティ74.2%・ビジネス75.3%。損益分岐47%はホテル稼働を20pt超下回る。
ホテル稼働 74.2-75.3%(損益分岐47%は20pt超下)

所見 損益分岐稼働47%は固定費(人件費+賃料+償却+その他)÷貢献利益から導出(財務モデル)。業界の席稼働目安65-70%・シティホテル客室稼働74.2%を下回る水準で、稼働がこの目安を下回っても損益分岐を確保する。稼働70%の目標に対し、47%が損益分岐点。

ドリンク付帯・粗利

妥当(実勢どおり)
計画値: ドリンク=会計の約29%(=飲料/(食事+飲料))・付帯率60%・粗利率73%
全米レストラン協会(NRA)の一次集計: 酒類提供のあるフルサービス飲食店ではドリンクが総売上の平均21%、リミテッドサービスで6%。原ページの文言は『drinks represent about 21% of total sales』。ドリンク約29%は この全業態平均21%を約8pt上回り、fine dining 特化帯の下端に位置する。これがbeverage比率を縛る最も堅い一次アンカー。
フルサービス 平均21% / リミテッドサービス 6%(酒類売上対総売上)。実勢 約29%は+8pt
日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2020年版(原データPDF)の業種別実績。西洋料理店の売上高総利益率は平均65.5%(=売上原価率34.5%、食材+飲料の合算)、日本料理店61.5%(原価率38.5%)。重要な留保: 公庫指標は『食材費』と『飲料費』を分離しない合算原価のみ提示し、ドリンク単体の粗利率(deck 73%)を一次で直接裏取りはできない。ただし合算粗利65.5%に対し、低粗利の食材を含んだ平均がこの水準=より高粗利のドリンク単体が73%に達するのは構造的に整合(ドリンクは食材より高粗利)。標本n=80(西洋)/77(日本)。
西洋料理店 売上高総利益率65.5%(原価率34.5%,n=80)/日本料理店61.5%(原価率38.5%,n=77)。食材・飲料は非分離=ドリンク単体73%は公庫一次では直接裏取り不可だが合算粗利と整合
国税庁『酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和6年アンケート)』表41(官公庁原統計、ワイン製造者333者)の経営状況。ワイン『製造者』の売上高売上総利益率は全体54.7%、大規模(製成300kl超)で60.7%、売上高製造原価率45.3%(大規模39.3%)、原料費率27.0%。これは飲食店ではなく上流『製造者』の粗利で、deckの飲食店『飲料粗利73%』は、この製造段階(55-61%)に卸(粗利約12%)と店頭マークアップ(2.5-4倍)を乗せた店レベルの数値であることを一次データで位置づける。deck値の妥当性は『製造原価率27%≒飲食店の飲料原価率27%』という見かけの一致ではなく、サプライチェーン全体の積み上がりで評価すべきことを示す一次アンカー。
ワイン製造者 売上総利益率 54.7%(大規模300kl超60.7%)/ 製造原価率45.3% / 原料費率27.0%(n=333)
同・国税庁概況 表4(官公庁原統計)の酒類事業の品目別 売上高・売上総利益から算出した製造者粗利率。ビール(n=217)売上高6,054百万円/粗利1,814百万円=約30.0%、果実酒/ワイン(n=296)281/120=約42.7%、清酒(n=1,040)309/120=約38.8%、リキュール(n=108)7,452/3,015=約40.5%。対して酒類『卸売業者』(n=1,825)の酒類事業は売上高3,262/粗利397=約12.2%。飲食店が仕入れる卸段階の粗利は約12%しかなく、deckの飲料粗利73%は『店頭での値付け力(2.5-4倍マークアップ)』が源泉であって仕入原価の安さではないことを、品目別の一次データで裏付ける。
製造者粗利:ビール約30.0%/ワイン約42.7%/清酒約38.8%/リキュール約40.5%、酒類卸売業者の粗利は約12.2%
高級帯beverage比率の業界一次に最も近い専門ソムリエ業界誌(SevenFifty Daily, Erik Segelbaum 2022)では、fine diningの文脈で『食事(food)が総売上の概ね60〜70%』とされる=裏返すとドリンクは概ね30〜40%。NRA全業態平均21%が高級帯では一段高くなり、ドリンク約29%はこの30〜40%レンジの下端に位置する。媒体だが現役ワインディレクターの実務発言ベースの業界一次相当。
fine diningで食事=総売上60〜70%→ドリンク概ね30〜40%(約29%はその下端)
ドリンク粗利73%の業界ベンチマーク。複数の業界ソース(SevenFifty/Level CFO/Toast引用)が一致して『well-runのワイン・カクテルプログラムは粗利75〜80%』『酒類70〜80% vs 食材60〜65%』と提示。ドリンク粗利73%はこの70〜80%帯のほぼ中央〜やや下で、公庫の合算粗利65.5%とも方向一致。粗利率は飲料比率(約29%)とは別の指標で、粗利73%は業界レンジ内。
well-runワイン/カクテル粗利75〜80%、酒類70〜80%(食材60〜65%)。粗利73%はレンジ中央〜やや下

所見 高級帯では妥当。NRAの全業態平均21%に対し約29%は高く見えるが、fine dining 特化の業界一次(SevenFifty Daily: 食事60-70%→ドリンク30-40%)では約29%は下端=シャンパーニュ/ワイン主導の高級店として整合。粗利73%も well-run ワイン/カクテル75-80%(Level CFO)・国税庁ワイン製造者データの範囲内。fine dining 特化データに照らせば平均超だが高級帯では下端の水準。

人件費・人員

妥当(実勢どおり)
計画値: 人件費 売上の ~26%(24名体制・全席卓側)
日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2023年度版。fine dining最近接の西洋料理店(調査対象80社)の『従業者1人当たり人件費』は平均2,887千円/年(黒字かつ自己資本プラス企業でも2,883千円、中央値2,507千円)。同・西洋料理店の労働分配率(人件費対粗付加価値額比率)は平均101.0%(平均的な西洋料理店は生み出す粗付加価値より多くを人件費に支払う構造)。本計画は人件費率を業態最近接の西洋料理店平均38.1%を下回る約26%(24名体制)に置く。
西洋料理店 従業者1人当たり人件費 平均2,887千円/年(黒字優良2,883・中央値2,507) / 労働分配率 平均101.0%(n=80、黒字優良n=23)
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況・産業大分類別。一般労働者の所定内給与額を産業大分類で見ると、宿泊業・飲食サービス業は269.5千円/月で全産業大分類の中で最も低い(最高は電気・ガス等、次いで金融業・保険業410.6千円。全産業計330.4千円)。原文に『「宿泊業,飲食サービス業」(269.5 千円)が最も低くなっている』と明記。職種別では調理251.3千円/給仕245.5千円。本計画はこの低賃金産業で総料理長¥9.6M・シェフ¥714万という上位職へ配分しつつ、人件費率を約26%に置く。
宿泊業・飲食サービス業 所定内給与額 269.5千円/月=産業大分類で最低(全産業計330.4千円、最高帯=金融保険410.6千円)
日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2023年度版。飲食店・宿泊業全体(調査対象821社)の人件費対売上高比率は平均40.2%、黒字かつ自己資本プラスの優良企業でも35.7%、中央値39.3%。労働分配率(人件費対粗付加価値額比率)は平均101.7%、優良企業75.4%。従業者1人当たり人件費は平均2,663千円/年(n=821、優良n=217)。人件費 約26%は業種平均40.2%を下回り、優良企業35.7%に近い水準。
飲食店宿泊業 人件費対売上高比率 平均40.2%(黒字優良35.7%・中央値39.3%) / 労働分配率101.7% / 1人当たり人件費2,663千円(n=821、優良n=217)
厚生労働省 令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況。一般労働者(産業計)の所定内給与額は年齢計で月330.4千円(対前年+3.8%)、平均年齢44.1歳・平均勤続12.4年。これに対し本計画の総料理長¥9.6M(月約80万)・シェフ¥714万は全産業平均(年収換算約396万)の約2倍で、上位職前提の賃金配分。上位職へ配分した人件費率は約26%(24名体制)で業界平均を下回る。
全産業一般労働者 所定内給与 月330.4千円(対前年+3.8%・平均44.1歳・勤続12.4年)
日本政策金融公庫『小企業の経営指標調査』2023年度版の業態細分。fine-dining最近接の西洋料理店(調査対象80社)は、人件費対売上高比率 平均38.1%(黒字かつ自己資本プラスの優良企業でも31.8%)、労働分配率にあたる『人件費対粗付加価値額比率』が平均101.0%(黒字優良でも76.2%)。人件費 約26%は人件費率(38.1%)でも労働分配率でもこの fine-dining 近接業態を下回る。
西洋料理店(n=80): 人件費対売上高比率 平均38.1%(黒字優良31.8%)/ 労働分配率(人件費対粗付加価値額比率) 平均101.0%(黒字優良76.2%)
上場外食の監査済開示による人件費率クロスチェック。物語コーポレーション(焼肉きんぐ/丸源ラーメン/ゆず庵、労働集約型フルサービス外食)の2024年6月期 決算短信『連結損益計算書』では、販売費及び一般管理費の『給料及び手当』が26,822百万円(前期22,498百万円)、連結売上高107,156百万円。給料及び手当÷売上高=25.0%。これは販管費のSG&A給料のみで、店舗パート人件費は売上原価(37,015百万円)に別計上されるため、総人件費率は25.0%を上回る。人件費 約26%は、この労働集約型上場外食の総人件費(SG&A給料25.0%+原価内パート)と同水準。
物語コーポ 2024年6月期(連結): 給料及び手当 26,822百万円 ÷ 売上高107,156百万円 = 25.0%(店舗労務費は売上原価37,015百万に別計上=総人件費率は更に上)
日本流の活カニ調理は専門技能を要し、海外で同水準を再現するには日本人シェフの招聘が前提になる。海外移住での日本人シェフ採用は日本国内給与の1.5-2倍に加えビザ・住宅・渡航の負担が発生(Washoku Agent)。英国は就労にRQF6相当+£41,700の要件があり、活カニ調理人材の輸入は法的に最難の部類。東京は活カニ調理人材を国内給与水準で確保できる立地。
海外移住での日本人シェフ採用=日本給与1.5-2倍+ビザ・住宅・渡航/英はRQF6+£41,700要件(人材輸入が法的に最難)
Washoku Agent · 2025· 確度 中

所見 人件費は日本公庫の西洋料理店38.1%・効率チェーン物語コーポ25.0%を一次ベンチとし、FOHサービスを厚くした24名体制で売上の約26%に設定。財源はサービス料10%(本来のサービス人員原資=売上計上)で、メニュー値上げはなし。一次ベンチは公庫西洋料理店/厚労省賃金/上場外食有報。

賃料

保守的
計画値: 賃料 売上の5-7%・月¥320万・坪¥40,000
東京都心5区オフィスの区別平均募集賃料(基準階規模の主要貸事務所ビル、共益費・消費税別の募集ベース)。『区平均坪¥40,000』は中央区¥21,086・港区¥23,247・渋谷区¥25,507を上回り、富裕層立地のオフィス区平均を上回る水準。賃料相場の一次アンカーは三鬼商事の原データ。
中央区 ¥21,086/坪・港区 ¥23,247/坪・渋谷区 ¥25,507/坪(都心5区平均 ¥22,845/坪、2026年5月)
CBREジャパンリテールマーケットビュー(原統計)による銀座・表参道原宿のハイストリート(路面1階)想定成約賃料。銀座は2025年第4四半期で坪¥292,000(前年比+4.3%・前期比+2.1%、空室率0.0%)、表参道原宿は坪¥250,000(前年比+18.0%)。deckが名指しする銀座/表参道の路面相場が坪¥40,000を一桁近く上回ることを、CBRE原データで裏付け。
銀座ハイストリート 坪¥292,000/月(2025Q4)・表参道原宿 坪¥250,000/月
国土交通省 令和7年地価公示(基準日2025年1月1日)で、商業地の全国最高価格地点は東京都中央区銀座4丁目『山野楽器銀座本店』前で1平方メートルあたり6,050万円(前年比+8.6%)、19年連続で全国1位。坪換算で約2億円。deckが想定する銀座立地のグレード=超一等地であることを政府一次統計で裏付け、坪¥40,000が路面1階ではなく空中階・ビル内区画前提でのみ成立する根拠を補強。
銀座4丁目(山野楽器銀座本店前) 6,050万円/㎡(商業地全国最高・19年連続1位、令和7年地価公示)
国土交通省 不動産価格指数(令和7年第3四半期、2025年12月26日公表)で、商業用不動産のうち『店舗』の全国指数は168.8(2010年平均=100、季節調整値、前期比+2.9%)。店舗用不動産価格が基準年比で約7割高い水準まで上昇しており、deckの賃料前提が『上昇局面の店舗市場』を背景に置いていることを政府一次統計で裏付け。
店舗指数 168.8(2010=100、前期比+2.9%、令和7年第3四半期)
deck内の算術整合性:月額¥3,200,000 ÷ 82坪(80-84坪の中央値)≒坪¥39,024/月。坪¥40,000の主張と内部整合し、賃料・面積・坪単価の3値は相互に矛盾しない。事業計画の内部検算による原データであり媒体二次出典ではないため一次扱い。
¥3,200,000 ÷ 82坪 ≒ ¥39,024/坪(坪¥40,000主張と整合)
一次THE KING'S CATCH事業計画 内部検算 · 2026· 確度 高
世界の旗艦店通り(ハイストリート)賃料の国際比較。Cushman & Wakefield『Main Streets Across the World 2025』では、ロンドン New Bond Street $2,231、ニューヨーク Fifth Avenue $2,000、香港 Tsim Sha Tsui $1,515、東京 Ginza $1,257(いずれも$/sf年)。ロンドン・ニューヨークは銀座の約1.6〜1.8倍、香港も約1.2倍。東京の本計画は銀座路面ではなく良ビル(地下/高天井可)前提なので、他都市で同じラグジュアリー旗艦を立ち上げる場合、保証金/前家賃を含む初期現金はさらに重く見るべき。
旗艦店通り賃料 2025: New Bond $2,231・Fifth Avenue $2,000・尖沙咀$1,515・銀座$1,257/sf年

所見 (1)坪単価¥40,000: 港区/中央区の『区平均』(¥34,000-35,000)を上回る水準。銀座(¥60,000-100,000)/六本木・麻布(¥50,000-80,000)の『路面1階』相場は¥40,000を上回るため、坪¥40,000は空中階・ビル内区画・赤坂寄り立地を取れた前提で成立する単価。視認性の高い路面を想定する場合の参照帯は坪¥60,000-80,000。(2)賃料=売上の5-7%: 業界黄金比率(理想7-10%、高額立地の実態~20%)の下限以下。客単価が高く売上が大きい超高級店で5-7%が成立する水準で、高売上の達成が前提条件。(3)算術整合性: ¥320万÷82坪≒¥39,024/坪で内部整合。

内装投資

保守的
計画値: 内装 ¥2.5億・坪¥305万(国際ラグジュアリー級)
国交省『建築着工統計調査』の用途別・構造別データには「飲食サービス業用」建築物の床面積と工事費予定額が政府統計として収録されており、両者から1平方メートル当たり工事費(=飲食店の建築原単価)が直接算出できる。deckの内装坪単価(¥305万/坪)の母数となる飲食店建築費を、米国の建設会社ブログではなく日本の公的一次統計で裏付けられる正本ソース。
用途別「53 飲食サービス業用」/ 床面積(m2)・工事費予定額(千円)を月次・年次・都道府県別に収録(統計表ID 0003114407、2011〜2024年)
同『建築着工統計調査』に基づく商業店舗の建築費坪単価は、東京都が全国最高で鉄骨造¥163.9万/坪(≒¥49.6万/m2)、次いで北海道¥146.9万/坪・大阪¥135.7万/坪。全国鉄骨造の建築費は2024年¥101.8万/坪→2025年¥122.5万/坪へ+20.4%上昇。内装坪単価¥305万/坪は、東京の商業店舗平均(¥163.9万/坪)の約1.86倍に位置し、国際ラグジュアリー級というpositioningの建築費水準を日本の公的統計で定量化できる(国内店舗平均比約1.86倍)。
東京 商業店舗 鉄骨造 ¥163.9万/坪(≒¥49.6万/m2)、全国鉄骨造 ¥122.5万/坪(2025年、前年比+20.4%)
Turner & Townsend Global Construction Market Intelligence 2025では、都市別の平均建設費はニューヨーク$5,744/m2(世界1位)、ロンドン$5,385/m2、ロサンゼルス$4,786/m2、東京$4,647/m2。一般建設費だけならNYは東京の約1.24倍、ロンドン約1.16倍だが、米国は建設労務費が平均$76/時・ニューヨーク最大$131.4/時、北米市場の87%でMEP職不足とされる。活け簀MEP・高級厨房・客席側仕上げを伴う旗艦飲食店では、通常建設費に加えて専門工種/組合労務/設計監理の初期現金が上乗せされる。
平均建設費: NY $5,744/m2・London $5,385/m2・LA $4,786/m2・Tokyo $4,647/m2。NY建設労務 最大$131.4/時、北米87%がMEP職不足
JLL Global Office Fit-Out Cost Guide 2026では、moderate office fit-out の世界平均は$2,150/m2、北米平均$3,200/m2、EMEA平均$2,300/m2、APAC平均$1,550/m2。最も高い都市群は北米(NY/SF/Boston)が中心で、London、Singapore、Tokyo も高コスト都市として挙げられる。オフィスfit-out資料であり飲食店そのものではないが、内装/fit-outの地域差として、北米・欧州・中東の初期現金がAPAC平均より高くなりやすいことを補強する。
Moderate office fit-out: 世界平均$2,150/m2、北米$3,200/m2、EMEA$2,300/m2、APAC$1,550/m2。高コスト都市にNY/SF/Boston・London・Singapore・Tokyo
一般財団法人 建設物価調査会が公表する『建築費指数』は、東京ほか10都市×19建物種類(「店舗」を含む)×構造別の工事価格動向を2015年基準で2011年1月から追跡する建設コストの一次指数。建築費が近年急騰(全国鉄骨造は2012→2025年で約+138%)している局面で、deckの内装予算¥2.5億がどの建設コスト水準を前提にしているかを公的価格指数で位置づけられる。米国$/sqft換算に依存せず国内建設インフレを直接裏付ける正本。
建築費指数(2015年基準)を東京等10都市×「店舗」含む19建物種類×構造別で公表。鉄骨造の建築費は2012→2025年で約+138%上昇
日本政策金融公庫 総合研究所『2024年度新規開業実態調査』(1991年度から毎年実施の公的開業統計)によれば、開業費用の平均は¥985万・中央値¥580万。これは小・零細を含む全業種の標準的開業投資額であり、deckの内装単独¥2.5億がこの一般開業費用の20倍超に相当する=超高級・旗艦級build-outの異質さを公的一次統計で対比できる(一般飲食店開業との桁違いを定量化)。
開業費用 平均¥985万・中央値¥580万(全業種、2024年度)。実施機関=日本政策金融公庫総合研究所、2024-11公表

所見 内装¥2.5億・坪単価約¥298-313万/坪(¥2.5億÷80-84坪、中央値=約¥305万/坪)の位置づけ。(1)坪換算で米ファインダイニング旗艦build-outの$500/sqft帯(≒¥258-276万/坪@FX145-155)を約8-21%上回るが、東京の人件費/施工費優位を考えると国際旗艦級の実装余地として妥当。(2)職人内装の実在コンプ(ダラスNuri:AvroKO設計・特注石床/英国手描き壁紙/韓国100年陶器、$16M÷9,500sqft=$1,684/sqft≒¥869-929万/坪、Nobu Doha独立棟≒¥616万/坪)はいずれもこの約2.0-3.0倍で、内装¥2.5億はこれらラグジュアリー上限を下回る。(3)国内ガイダンス『高級レストラン¥100万/坪超』に対し3倍超を計上=旗艦オマカセ/活カニ超高級・客前解体パフォーマンスという positioning に対応。(4)『見せ場集中(FF&E・高級素材・特注照明)』への予算寄せは、FF&E 30-40%・厨房/MEP 45-55%という業界標準配分の範囲内。国内旗艦級の坪単価を直接記した一次統計は乏しく(国内ソースは一般¥40-80万・高級¥100万超までの提示)、本項は主に米/グローバル名門店コンプの坪換算に依拠。東京は人件費が米主要都市(NYC/SF $525-950/sqft)より低い。

出口評価

妥当(実勢どおり)
計画値: 評価 ¥12.4-29.8億(基準8倍¥19.8億)・正常化EBITDA¥248M×5-12倍・Nobu ~$1.3B
上場外食最大手すかいらーくHD(3197)の2025年12月期決算短信(IFRS・適時開示原本)が、EBITDAを定義付きで自社開示。EBITDA=税引前利益+支払利息+(期限前弁済等)+減価償却費及び償却費等(注3)。売上収益¥4,577.94億・営業利益¥299.57億・親会社帰属当期利益¥167.48億・EBITDA¥822.65億・調整後EBITDA¥863.31億。deckのEBITDA倍率の母数(EBITDA)が日本上場外食の自社開示原本で裏付け可能。
EBITDA ¥822.65億・調整後EBITDA ¥863.31億(売上¥4,577.94億・営業利益¥299.57億、2025/12期、定義注記あり)
ファインダイニング寄り業態を含むトリドールHD(3397・丸亀製麺/晩餐館等)の2025年3月期決算短信(IFRS・適時開示原本)もEBITDAを定義付き開示。EBITDA=営業利益+その他営業費用-その他営業収益+減価償却費及び償却費(注2)。売上収益¥2,682.28億・営業利益¥86.74億・EBITDA¥182.05億・親会社帰属当期利益¥18.74億(海外減損で営業利益は前期比減益)。deckのEBITDA倍率分母を、別の上場外食の自社開示原本で複線的に一次裏付け。減損が出る年でもEBITDAは¥182億と厚く、外食の減価償却負担の重さ(EBITDAと営業利益の乖離)をdeckの出口前提に反映可能。
EBITDA ¥182.05億(売上¥2,682.28億・営業利益¥86.74億、2025/3期、定義注記あり)
ファインダイニング隣接の最新(2025年)M&Aコンプ。RaceTrac による Potbelly 買収は株$17.12・全額現金・株式価値約$566Mで、レストランM&A助言会社キャップストーン・パートナーズの集計では trailing 8.6倍 EV/EBITDA(1.5倍 EV/Revenue)。2025-09-10発表・2025-10-23完了、445超の直営+FC店舗。deckのEBITDA5-12倍レンジのほぼ中央を、2024年以前の旧コンプではなく最新案件で裏付ける。株価・完了日・店舗数はGlobeNewswire配信のRaceTrac公式リリース(一次)で確認、株式価値約$566MはPotbelly IRリリース、8.6倍はキャップストーンのレストランM&Aレポート。
株$17.12・株式価値約$566M / trailing 8.6倍 EV/EBITDA(2026想定EBITDAでは約12.6倍)
レストランPEエグジットの取得規模が近年急拡大。キャップストーン・パートナーズのレストランM&Aレポート(原データ)で、PEエグジットの平均事業価値(EV)は2018-2021年の$436.6Mから2022年-2025年YTDで$920.1Mへ+110.7%上昇。アセットライト極値の Tropical Smoothie Café は2024年4月にブラックストーン取得で20.0倍 EV/EBITDA(媒体推計)。レストランM&A環境が高評価局面にあること、および上限12倍がアセットライト極値(20倍)を下回ることを、業界M&A助言会社の集計が示す。
PEエグジット平均EV $436.6M(2018-21)→$920.1M(2022-25YTD、+110.7%)/ Tropical Smoothie 20.0倍(2024)
物語コーポレーション(3097・焼肉きんぐ等)の2025年6月期は売上収益¥1,239.21億・営業利益¥92.42億・当期純利益¥61.57億で、時価総額約¥1,819億・予想PER約24.1倍。営業利益率7.5%・PER24倍水準は、単店出口評価¥12.4-29.8億の規模感を、上場外食の収益力・市場評価倍率の文脈に位置づける一次PL+市場データ。物語の時価総額¥1,819億(数百店チェーン)に対し、単店出口¥12.4-29.8億は桁が二つ小さく、上場comp倍率の単純転用ではなく規模・店舗数の差を割り引くべきことを示す。PLは有報準拠、倍率は第三者算出。
売上¥1,239.21億・営業利益¥92.42億・当期純利益¥61.57億(2025/6期)、時価総額約¥1,819億・予想PER約24.1倍
Nobu ~$1.3Bアンカーの三層。Crown Resorts(ブラックストーン傘下)は保有Nobu株20%を2024年7月15日にUS$180Mでブラックストーンの別ポートフォリオ会社へ売却。この20%=$180Mが含意する評価額は約$900Mで、各紙が反復する見出し『$1.3B』とは別物。Crown自身の簿価では同株は$155.5M。対外アンカーは deal-math含意の$0.9B・見出し$1.3B・簿価$155.5Mの三層で、$1.3Bは見出し上限。Nobuは58レストラン+18ホテル(2025-10)のアセットライト・ブランドライセンス型運営。
20%を$180Mで売却(2024-07-15)→含意 約$900M / 見出し $1.3B / Crown簿価 $155.5M

所見 ¥12.4-29.8億 は完済後 正常化EBITDA¥248M に外食EV/EBITDA実勢5-12倍を当てた幅。中央8倍=¥19.8億 が基準。これは運営会社の株式価値であり投資家の予定キャッシュ回収額(計画値・業績連動)とは別軸(予定キャッシュ回収=貸付元本+利息+食材供給粗利の計画値)。上場外食の EV/EBITDA 実勢はすかいらーく約10.9倍、業種別 上場サービス業約11.3倍、M&A全業種目安6-8倍(中央値7.1倍)、最新M&Aコンプ Capstone 集計 trailing 8.6倍で、5-12倍レンジと整合。EBITDA定義も各社有報(すかいらーく/トリドール/物語)で確認。

市場・リスク

保守的
計画値: 外食倒産 2025年 1,002件(30年で初の1000超)・記録的高水準
2025年度(2025年4月〜2026年3月)のサービス業他の倒産は3,585件(前年度比+5.5%)で30年間で最多を更新。全国企業倒産は10,505件(+3.5%)で2013年度以来12年ぶり高水準。原データは東京商工リサーチの集計原票で、媒体経由ではなく原レポートに直接当たれる
サービス業他 3,585件(+5.5%、30年最多) / 全国 10,505件(12年ぶり高水準) / 物価高801件 / 人手不足442件(過去最多)
2025年(1-12月)の飲食業倒産1,002件・30年で初の1,000件超は、東京商工リサーチのデータインサイト原レポートに帰属(tsr-net.co.jp)。
1,002件(前年比+1.0%)、1996年以降30年で初の1,000件超
帝国データバンクの2025年『飲食店』倒産900件(過去最多、前年894件)は、TDB公式の倒産動向原レポートに帰属。TSRの1,002件とは集計対象が異なる。
TDB=900件(過去最多、前年894件) ※TSR1,002件とは集計対象が異なる

所見 外食の倒産は実データで記録的高水準。東京商工リサーチ『2025年 飲食業倒産1,002件(1996年以降30年で初の1,000件超)』、帝国データバンク『飲食店900件(過去最多)』、サービス業他3,585件(30年最多)。俗に言う『3年以内に約70%が閉店』は政府統計と整合しない——中小企業白書の起業後生存率は3年で88.1%(全業種)、飲食はこれより低いが『70%閉店』を裏付ける一次データは無い。確かなリスクの signal は記録的な倒産件数。

出典は確認できた一次データ・公開統計・業界ベンチマークに限る。計画値はこれらに照らした見通しであり、最終的な実績を保証するものではない。投資家向け数値は税抜・顧客メニュー価格は税込。